こんな人におすすめ
- 計装初心者の方
- 遠方発停について学びたい人
- 計装工事屋として成長していきたい人
- CTXTがわからない人
本日のテーマは遠方からの発停信号についてです。
計装業に携わっている人は聞き覚えがある『CX』『TX』という言葉ですが、始めたばかりの方は『なにそれ?』という感覚でしょうか。
計装工事業を16年間携わっている私が今回初めての人にでもわかりやすく、解説していきたいと思います。
動力盤とのやり取りや機器とのやり取りで『CX』『TX』はよく出てくる工事となりますので、ここで学び明日の仕事に活かせるように一緒に勉強していきましょう。
では本題に入ります。
CX/TXって何?
CX/TXとは簡単にいうと遠方発停の回路になります。
CXは設備の稼働を開始(発)を意味します。
TXは設備の稼働の停止(停)を意味します。
つまり、この回路を使用することによって、機械室や天井内に設置している機械を現地に行かなくても管理人室や中央監視室と呼ばれる部屋から操作することが可能になります。
気を付けておきたい有電圧と無電圧の違い
遠方発停が可能になることでのメリットは先ほどの解説でお分かりでしょうが、注意しておかないといけないことがいくつかあります。
機械を動かすために必要なこの発停信号(CXTX)ですが、当然電気信号によって送られていることはご存じかと思います。
電気信号は【入力側】と【出力側】に分けられます。
- 無電圧接点出力は出力側に電源を持たない
- 有電圧接点出力は出力側に電源を持つ
- 出力側と入力側のどちらに電源があるかによって決まる
この時に遠方発停をかけるための盤(中央監視盤)と機械を動かすために必要な盤(動力盤)は別の電源によって送られているという認識が必要ということです。
当然違う電圧同士がぶつかり合うとショート(短絡)して事故の原因になるということです。

その為、どちらかが電圧をかけて出力信号を送り、どちらかが無電圧で受ける(入力側)。という構造でなければなりません。
リレーを中継して有電圧を無電圧に変換する必要があります。
リレーは電圧をコイルで受けることで電磁石の働き接点の切り離しを行い無電圧の接点として返すことができるからです。

回路でイメージしてもらうともう少しわかりやすいかもしれません。

自動制御盤(中央監視盤)はあくまでもリレーのコイルに電圧を送って接点を閉じにいっているだけなので、動力盤側は動力盤側の電圧で信号を機械に送っています。
※リレーの仕組みについては別記事で書いているのでそちらで学んでください。

電気屋さんの盤側でわざわざ盤内回路を作って無電圧で出すということはあまりないので、一般的には中央監視盤側でリレーを置いて無電圧接点を作り、動力盤側に受けを作ってもらう場合が多いような気がします。
まとめ
計装初心者必見 遠方発停CXTXとは?について解説しました。
CX/TXとは遠方発停の回路になります。
設備の機械を現地に行かなくても動かすことが可能となります。
CXは設備の稼働を開始(発)を意味します。
TXは設備の稼働の停止(停)を意味します。
注意点は・・・
施工をするにあたっての注意点は有電圧と無電圧が存在して、他の盤の電圧同士がぶつかるとショートして事故に繋がります。
解決方法は・・・
信号には入力信号と出力信号があり、一方が無電圧ならもう片方を有電圧にしてあげることが必要です。
- 無電圧接点出力は出力側に電源を持たない
- 有電圧接点出力は出力側に電源を持つ
- 出力側と入力側のどちらに電源があるかによって決まる
ちなみにどちらも無電圧の場合は信号を送ることができない為、動かなくなります。
計装工事では自動制御を行う為に遠方の発停は欠かせません。
そして、それを可能にするのがリレーとなります。
先ほどリンクを載せておきましたが、どちらも覚えておくことで1つの作業を完成させることができることなので、しっかりと何度も見返して、自分の知識としてください。
中途半端な知識で適当な工事をやってしまうと大きな事故にも繋がります。
一緒に日々勉強して良い施工を施主に提供できるようになりましょう。
最後まで読んでくれて、ありがとうございました。
※更新が止まってしまってて申し訳ありません。
現場が竣工間際だったので、更新が遅れることもありますが、気長にお待ちください。
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